ペットと出会う場所

ブリーダーは、ペットとして販売される動物を繁殖している者と、産業動物の繁殖を行っている者に大別される。日本では主に前者を指す場合が多いが、競走馬を育成する業態でも、それら競走馬の育成から健康管理を行う者をブリーダーという。
犬の場合、1匹〜数匹しかいない家庭的なブリーダー (バックヤードブリーダー) から、会社組織で大掛かりに繁殖をおこなっているブリーダーまで様々である。現在は、ブリーダーと顧客の間を取り次いで子犬を販売するペット通販(子犬取次業)なる業種も存在しており、ペット産業の拡大にも関連して、様々な業態がみられる。
これらでは健康な動物を繁殖させ、更には販売に適する状態に成長させ、その間に基本的な躾や、各種予防接種を行うなどする。また良い血統の動物を繁殖(→人為選択)させて展示会での入賞を狙ったり、異なる品種を掛け合わせるなどすることで、動物の品種改良も行っている場合もある。

問題点

特定の変種を品種として定着させる事で、様々な血統を維持しているが、これらの行為が自然に適応できないような変種を作り出してしまうため、動物本来の持つ性質をも変質させているともみられる。また特定の遺伝病までもを品種として定着させてしまいかねないため、これを批判する人も見られる。
その一方で、ペットが高価で取引されるに従い、金銭を目的とした業者が乱立するようになった。こうした業者の中には、不適切な環境で飼育する・世話を怠るといった動物虐待を行い、動物の愛護及び管理に関する法律に抵触、逮捕される例も見られる。逮捕されないまでも、倫理的に問題のあるブリーダーの起こすトラブルも少なからず報じられており、飼育場の騒音・悪臭が元で係争関係に発展した事例も見られる。これらでは投機と称して資金を集めたブリーダーが、後に金銭的トラブルから事件を起こす・あるいは巻き込まれた事例もある。
ペットショップでは、犬の場合で人気犬種では1頭数万円〜数十万円といわれ、ネコの場合でも人気のある種類は十数万円前後で売買されている。しかしこれらは中間マージンを含んでの価格であり、実際に評価される個人のブリーダー業者自体は、品質を維持しようとすると、どうしても育成面で良好な環境を整えたり躾を行ったり十分な運動や世話をするなどの必要性からコストが掛かるため、利益は余り上がらない趣味の延長に過ぎない傾向すら見られる。
また人気のある種類にはブームがあり、日本では十数年〜数年程度で人気種類の入れ替わるペットブームが目まぐるしく起こっていて、儲けを当て込んでの「不良在庫」を抱えての事業失敗などトラブルも後を絶たない。これらでは、犬のケースを例に取れば、高度経済成長期のスピッツやコリーブーム、あるいは近年のシベリアン・ハスキーやチワワといった犬種で、ブーム終了以降大量に保健所に持ち込まれる、あるいは野犬として保護された事例がある。特に優良ブリーダーとされる人々は、ブームに関わり無く、自分の好みの種類を専門に扱う傾向が見られる。
これらブリーダーの質的な問題は著しく、近年のインターネットなどを通じたペット通販では、事前に個体の状態を確認しにくいこともあり、その一部に悪徳ブリーダーが近親婚で繁殖させた遺伝疾患の顕著な個体の販売することによりトラブルとなるケースすらみられ、健康な個体の育成に留意する善良なブリーダーや販売業者を含め、関係者を嘆かせている。

犬種について

すべての犬は、オオカミの亜種である Canis lupus familiaris に属する。したがって、人間によって作り出されたさまざまな犬の品種は、すべて犬という亜種の中の、亜種よりさらに下位の分類階層である変種に過ぎない。ただし、同一亜種としては他に例を見ないほど、犬種間における形質差・多様性は著しい。犬を亜種ではなく、オオカミとは独立した種とみなす古い分類では、それぞれの犬種は亜種とされていた。
世界のさまざまな地域の在来種まで含めると、約700-800の犬種があるといわれるが、現在、国際畜犬連盟では、339犬種を公認している。ジャパンケネルクラブでは、そのうちの189犬種を公認・登録し、そのスタンダードを定めている。また、それらを生存目的や形態によって、10のグループに分けている。